スキルアップ

ヨガの効果をもっと多くの人に伝えたい。不要な緊張から身体を開放する

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2014年に長年勤めた会社を退社。現在はフリーのヨガインストラクターとして周囲の人々の生活が内側からより健康的に、そしてより豊かになるようにヨガを通じて活動しています。そんな本合さんのヨガインストラクターになるまでの経緯を伺いました。

今の仕事に疑問を感じながらも過ごす毎日

アメリカの大学に留学していたこともあり、卒業後は日本で英語を活かせる会社で働ければいいなと漠然と考えていました。
その後、日本の就活生とは時期がずれて遅めの就職活動をスタート。
金融関係のカード会社に派遣社員として就職し、その会社では主にコールセンターでカスタマーサービスの業務をしていました。人間関係も問題なく、福利厚生もしっかしていて不満も特になかったのですが、仕事のやりがいはというとあまりありませんでした。
それでもその仕事に従事していたのは、婚約者がいたことで派遣社員でも大丈夫かなという気持ちや、就職活動もすごく努力したとは言いがたかったので少し甘えていたのかもしれませんね。
この会社は結婚を機に退職しました。

退社後しばらくは専業主婦として過ごしました。その時間は楽しくもありましたが、同時に、自分のことくらいは自分で稼がないと、という気持ちもあり、時間を持て余したり、その時間があるのに仕事を持たず養ってもらっているとう現状をどこか申し訳なく思っていました。
相手も別にそのことについては働いてもいいし、そのままでもいいと言ってくれましたが、心の中ではこのままでいいのかな?と思い悩むこともありました。
この生活から抜け出そうと転職サイトで前職と似ているコールセンターの仕事を見つけ再就職することにしました。コールセンターに強い拘りがあったわけではないですが、やはりブランクもあったため、経験ある仕事のほうが就きやすいと考えたからです。

再就職先は外資系メーカーの医療機器事業部のカスタマーコールサービス部門で、私はそこのコールセンターの業務を担当しました。
前職とは違い命に関わる製品を扱っているということもあり、職場の空気が緊迫することもありましたし、従業員からの厳しい声やお客様からのお叱りを受けることは当然ありました。
毎日緊張感がある中、同僚たちは活き活きしていましたし、私がいた部署では休暇も取得しやすくとてもメリハリのある職場でした。それと、これはよく私の友人に話すと驚かれるのですが、女性の比率が高いチームでありながら、それぞれの距離のとり方がとても上手なメンバーばかりで、いわゆる厄介な人間関係の問題が皆無だったので、なんて人に恵まれた職場なんだろうと在職中幾度となく思いました。締めるところは締め、緩めるところは緩める。とても緩急のある良い環境で働けていたのです。

しかし、環境も人もとても自分には合っていたのですが、どうしてもひっかかることがありました。
それは、ずっとこのままでいいのか?という漠然とした疑問です。仕事に慣れてきて居心地の良さに対する甘えもあり、コールセンターの仕事が天職とは思えないものの、長年続けているということは、どちらかというと向いているということなのでしょう。周りを見ても仕事自体に情熱をもって面白みを感じている人はごくごく少数ですし、それは誰でも持つ疑問なのだろうと、自分自身を納得させていまいした。
私のいたコールセンターは全従業員のコンタクトセンターでもあったため、お客様にとって企業の第一印象を決めるいわゆる会社の顔です。他の部署と同様に重要な役割を持つ部署であることは理解していましたが、もっとダイレクトに提供する商品やサービスに関わったり、お客様と直接接することを自分が望んでいるんだと感じるようになりました。

何ひとつ専門の知識があるわけでもないので、自分がどんな価値を生み出せるのか、提供できるのか、明確なビジョンがあったわけではありませんが、そのような思いでコールセンターの仕事に対してのやりがいに疑問を持っていたころ、ヨガと出会いました。

与えられる側から与える側へ

マラソンやボルダリング、登山など話題になったものに手を出してはすぐに飽きてしまった私ですが、柔軟性には少し自信があったし体調管理にもなる、これなら大丈夫だろうと思ってチャレンジしているうちに、ヨガだけは続けることができました。
スクールに通うようになり、ヨガの歴史や教えを学ぶうちに、教えていただくだけでなく伝える側になるための知識に興味をもちました。
特にヨガの講師になりたいとかそういう思いはなかったのですが、視点が変わるとなにかまた違う世界が見えるかなという好奇心が湧いてきたのです。
加えて、30代後半になって考えたのですが、これまでの人生は親や学校、会社から与えられることが多かったけど、これからは何か自分から与えることをはじめる時期なのかなという思いでヨガインストラクターの養成講座を受ける決心をしました。
平日は仕事、土日はスクールや自分でクラスを開催したりもしました。ヨガの哲学や歴史についての宿題も膨大な量が出て休みはなかったのですが、学べば学ぶほど、今までまったく知らなかったことを知る、ということが増えてきます。そうすると今度はそれをもっと知りたいと、また新たな学びははじまります。スクールが終わった現在も学び続ける日々は続いています。

クラスメイトは働きながら勉強をするのが当たり前だった学生時代

学生時代は特にやりたいこともなく過ごしていたのですが、自分のやりたいことを見つけるのに人の手を借りるのも申し訳ないと感じていて、誰も助けてくれない環境に行こうとアメリカ留学を決めました。
私が2足3足のわらじを履きながら仕事をするのに抵抗がなかったのは、留学先のクラスメイトのライフスタイルに影響を受けたからだと思います。
私の周りでは学生だけをしている人は留学生くらいで、ほとんどの人は仕事をしながら学校で勉強をしていました。
なので、時間だけは有り余っている留学生が、言葉の壁はあるものの、本業の学業では負けたくないなという思いもあり、勉強はそれなりに頑張りました。
よく考えると、両親も兄弟も仕事をしながらずっと学び続けている人なので、私も怠けているときは家族の背中をみてモチベーションをあげていたことを覚えています。

個人になったときどうなるか見てみたかった

2年くらいかけてヨガインストラクターの養成講座を終えると、今までとは違うヨガの解釈が生まれてきました。多くの人が想像するであろう、筋肉がついたり姿勢がよくなったりする目に見える効果はヨガのほんの入り口です。
もっと深いところで、そして意外と身近なところに、ヨガの教えが関わってきます。身体の姿勢のみならず心の姿勢も整えていくのがヨガの目的で、それを自分自身で修練していくんです。ヨガをするということは何もスタジオの中でポーズをするだけではありません。起きてから寝るまでの生活全てがヨガですし、生活全てにヨガの教えを活かせることに気づきました。

身体にやさしい生活をしようと思えば食べ物も変わってきますし、身体に優しい食べ物というのは、結果的に環境に、地球に優しい食べ物ですから、環境への影響についても以前より考えるようになりました。例えば、オーガニックだからと地球の反対側からはるばる日本に輸入されたコーヒーと、日本で育ったお茶、どちらが地球に優しく、日本人の私の身体に合っているかとか。少々重くてもタンブラーを持ち歩くとか。そういうほんの小さいことですけどね。でもこういうことに意識をはらえるようになることがヨガの一番の効果でもあると思うんです。

自然に、不自然なことに違和感がでてきたんです。不自然なことはどこか無理があって、美しくないですよね。
そして3年くらい前から、働きながら休日を使って個人的なインストラクターをはじめ、自分の通っている美容室でヨガ教室を開いたり、自宅や公民館で教室を開いたりしていました。
いまひとつ仕事にやりがいが見出せていなかったことや、ヨガに注ぐ時間の比重が増えてきたこともあり、フリーのインストラクターとして独立しようという気持ちが沸いてきました。
また、会社という大きなものを手放したときに、自分という個人でどれだけやっていけるのかチャレンジしてみたかったのもあります。
そして2015年の1月から独立し、フリーのヨガインストラクターをはじめました。
現在は企業へヨガ教室を提供したり、大手のヨガスタジオでクラスを担当させていただいたり、公民館でヨガ教室を開いて地域のコミュニティを作れるように活動しています。

フリーになることで身も心も軽くなり本当に必要なものが見えてきた

確かに会社勤めのときよりは収入は減りましたし、慣れない部分もありました。私はインストラクターですが人前で話すのも苦手だし、アガリ症だと思います(笑)。ですがそれも全てチャレンジだし、そういう自分自身の変化を感じるのはとても楽しいです。全ては自分次第という厳しさもありますが、生活はとても充実しています。まだまだ手探りな部分もありますが、1年目なので、あまり欲張らずに、でもそれをあまり言い訳にせず、毎日を送っています。

ヨガを行うと身体が必要のない緊張から開放され、沈静化すると自然と心も静まる効果があります。心が冷静になると、本当に必要なものが見えてきて、考え方がシンプルになり色々と思い悩むことが減ります。心も体も生活も身軽になります。
今後もやりたいことはたくさんあって、まずは私自身が伝統的なヨガの知識をもっともっと深めること。ヨガスタジオに通える人は限られているので、そこまで通えない皆さんにも身近に感じられる場所をつくり、マタニティや産後のママさんたち向けに教室を開催すること。シニアの方々の健康寿命を延ばせるような健康的で身体に負担のない教室を開催すること。いつか田舎でヨガリトリートも企画したいですね。

そしてヨガを通して伝えたいことは、ヨガには元々ある自然体の状態に誰でも戻ることが出来る効果があるということです。雑誌で見るような無理なポーズをして体に負担をかけずに効果を発揮できるヨガもあります。
今後、さらに多くの方にヨガの魅力を知っていただき、無理なく体にかかっている緊張を緩め、身体が元の自然な場所に戻る感覚を味わっていただきたいと考えています。

hongo
本合望 (38)
経歴:

24歳 金融関係のカード会社に派遣社員としてコールセンター業務を担当

28歳 外資系メーカーの医療機器事業部にてコールセンター業務を担当

38歳 ヨガインストラクターとして独立


充実度

充実度: 87点

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