ベンチャー・中小企業に転職

仕事の壁は自分を成長させるチャンス

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音大卒業をしたが音楽の仕事には就かず、自らの世界を広げることを選んだ女性はビジネスの最前線で、人間関係の課題にぶつかる。人間関係の課題をどう乗り越え、いま何を目指すのか。若きリーダー川島さんの仕事観を伺いました。

音楽が生活のすべてでした

5歳からピアノをはじめ、音大卒業までは音楽が生活の中心だったと思います。本格的にレッスンをはじめたのは小学校5年生のとき。プロピアニストがプロを目指す子どもたちを指導する公開レッスンを見て、本格的に音楽の道に進みたいとそのとき決意しました。

中学へ進んでからはよく勉強していたと思います。成績はかなり良かったんですよ(笑)。 成績はずっと学年でトップ10以内でした。特に数学が大好きで偏差値は80を超えていました。高校は当然のように進学校へと進みましたが、相対的に周りのレベルが上がり、そこでもトップ10の成績というわけにはいきませんでしたが。

私が通った高校は、普通科でも各専門コースを同時選択できるシステムだったので音楽コースを選択しました。そこで声楽をやっている同級生から歌唱の伴奏を依頼され、人に合わせて伴奏することの楽しさを知ったのです。それ以来、先生のステージなどでも伴奏するようになり、大人の声楽家と共演する機会も増えていきました。

卒業後は音大へ進学。声楽家だけでなく、フルート奏者やファゴット奏者などの伴奏もするようになり、毎日伴奏の掛け持ちで走り回る日々でした。自分の練習も含め、起きている時間はほとんどピアノを弾いていましたね。

ピアノをはじめて以来、私はピアノの先生には恵まれていたと思います。中学までは、とにかくピアノを好きになるように育ててくれる先生でした。褒めて、叱って、最後にまた褒める。この先生のお陰でピアノが大好きになりました。次の先生以降はみな厳しい方でしたが、それでも愛情を持って指導していただけたと思います。

音楽の仕事には進まずに自分の世界を広げる

月日は流れ、いよいよ就職が目の前に迫ってきました。将来を考えるにあたって、まずそれまでの自分を振り返ってみました。

私はずっとピアノとともに生きてきて、周囲にいるのは音楽に関わる人ばかり。このまま音楽の道に進んでも、ずっと狭い世界の中で生きることになるだろう。

これでいいのだろうか?
もっと自分の世界を広げていくべきなのではないか?

私は熟慮の末、音楽ではなく一般企業で働く道を選びました。

就職活動がはじまり、初めは不動産業界を中心に活動を行いました。ビジネスのスケール感というか大きなお金が動く仕事にこそやりがいがあるのではないかと考えたからです。実際に不動産業界を回ってみると、確かに大きなお金が動くビジネスではあるけれど、自己成長の機会に乏しいのではないかと考えるようになりました。対象を広げてさらに活動を進めていくうちにベンチャーの魅力に惹かれていきました。与えられる裁量が大きく、仕事を通じて成長していけるチャンスが多そうだと感じたのです。

その後ベンチャー企業に絞り地道に就職活動を続けた結果、福利厚生関連のアウトソーシング事業を手掛けるベンチャー企業に就職が決まりました。

仕事の人間関係に悩む若き女性マネージャー

入社後すぐ、新規営業を担当することになりました。法人への飛び込み営業の仕事です。とにかく夢中でチャレンジし続けました。何とか受注を上げ、それなりに数字も作ることができました。しかし、営業に終わりはありません。数字を残し続けるのが営業の仕事です。徐々に会社からの数字に対するプレッシャーに耐えられなくなってしまい、自ら異動を希望しました。

そして転属したのが顧客管理部門の仕事で、顧客管理業務全般と請求書の発行処理などを担当することになりました。この仕事は自分に合っていたと思います。正確性を要求される仕事でしたが、すべてミスなく対応できていました。ここでは十分なパフォーマンスを発揮できていたと思います

入社4年目、26歳のとき、さらなる異動とともにマネージャーに昇格しました。新しい部署は既存クライアントへのフォロー営業部門です。しかし、そこには大きな試練が待っていました。

マネージャーとなった後、人間関係で悩むことになったんです。マネジメントする部下は、同期、先輩、元上司で、自分よりキャリアのある人ばかり。元上司からは「こんな人事は認めない」とまで言われ、メンバーをどうマネジメントしていけばよいかわかりませんでした。自分の力不足もあり、マネージャーとして認めてもらうことを考えすぎたのでしょう。メンバーに任せるべきところを任せてマネジメント業務に注力することがでず人間関係の構築ができませんでした。

いろいろ悩んだ結果、もっと自分に力をつけようと誓い、退職する道を選びました。

将来は女性のロールモデルになりたい

決意と同時にWEBマーケティング系ベンチャーに転職しました。ここを選んだ理由は、ベンチャーでも比較的大きな企業であり、また社内のビジネス全体を見渡せる組織であったことです。仕事はWEBマーケティングの担当責任者を任せていただきました。SEO、SEMなどの各担当者とコミュニケーションを取りながら数字の分析をしていく仕事です。

この仕事を通じて、チームとしての力というものを学びました。人間関係とはメンバーとの信頼を築き、仕事を任せ、チームとして最高のパフォーマンスを発揮するというマネジメントの何たるかをようやく理解することができました。

そして次の課題として現れたのが、専門性を持たずにマネジメントしていくことの是非です。各分野のスペシャリストたちに仕事を振り分けマネジメントしていくとき、マネージャーはどこまで各分野の専門性を持っておくべきか、ということです。やがて日々のマネジメントの中で、ひとつの答えを導き出すことができました。それは、マネージャーとして現場の構造は理解していくべきだが、基本的にできる人に任せることが大事なのだと。

転職から2年、人間関係も順調に構築できたとき、次第に自分が次にやりたいことが明確になってきました。それはチームとしての力を発揮する組織づくりをダイレクトにやっていきたいということです。30歳を目の前にした今、それができる環境に移ることがベストではないかと考え、2013年3月に2度目の転職を決意しました。

そして入社したのが現在の大手アパレル系企業です。入社当時、多店舗展開の新規事業を立ち上げようとする時期で、まさに自分がやりたかったダイレクトな組織づくりができると思いました。

残念ながらその新規事業は1年で撤退が決定してしまい、そこでは人事・組織づくりの仕事はできませんでしたが、他にもチャレンジできる可能性はたくさんある会社です。具体的には事業部の分社化に伴う人事制度回りの整備など、やれる仕事はまだまだあると思っています。

少し先の未来として今私が目指しているのは、女性がそれぞれのライフステージで仕事に復帰し、良好な人間関係をスムーズに構築できたり、活躍できる会社や組織を作ることです。そして、私がそのロールモデルとなりたいと考えています。私が女性役員となることで、女性たちが自らのキャリア形成がしやすい会社や組織に出来ればと願っています。

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川島宏子 (32)
経歴:

22歳 音楽の道へは進まず福利厚生関連のアウトソーシング事業を手掛けるベンチャー企業に就職し営業を担当

26歳 マネジメントに昇格するも苦悩

28歳 WEBマーケティングへ転職

30歳 組織作りを行うべく、大手企業へ転職し今に至る


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