ITエンジニアのスキルアップ

仕事や業界を変えたから見える。優秀な人材とスピード感のある経営の大切さ

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元ラガーマンの沼田さんは、IBMから大手銀行を経て、ベンチャーを渡り歩いてきました。志のある経営者をサポートすることこそが最大の喜びと語る彼の立ち位置は、ラグビーにおけるナンバー8。沼田さんのこれまでの歩みと今後のビジョンについて伺いました。

ラグビー好きの理系少年

学生時代の体験でもっとも印象に残っているのはラグビーですね。中学時代は卓球部で個人競技を経験し、ラグビーは高校生になってからはじめました。きっかけはチームスポーツを通じて強くなりたかったからです。
ラグビーをはじめた最初の1年間はかなりきつかったですね。どんどん体重が落ち、日々カラダの線が細くなっていきました。しかしある時期から筋肉がつきはじめ、1年生の終わりぐらいにはフィジカルも強化され、体力がついて周りについていけるようになっていたと思います。

ポジションはフランカー及びナンバー8。常にボールのあるところにいる運動量の多いポジションです。屈強な相手フォワードに当たり負けしないフィジカルと機動力も要求され、まさに万能タイプの選手と言えます。性格的にもこのポジションは合っていたと思います。自分が目立つのではなく、周りをサポートし地味にいい仕事をする。その役割も気に入っていたのでしょうね。大学進学後も準体育会系のクラブでラグビーを続けました。

勉強に関して言えば、根っからの理系で数学、物理が得意でした。子どものころからパズルゲームやルービックキューブなどが大好きで、論理的に答えを導いていくのが得意でした。大学はもちろん理系の学部に進み、光工学や画像処理などを学びました。卒業後は大学院に進み、将来は研究職を目指していました。

研究所で感じた違和感。ITの魅力に惹かれて就いた仕事

やがて就職活動がはじまり、富士フイルム、オリンパスなどの研究所を見て回りました。そこにいる研究者たちの姿には妙な違和感がありました。外部の人と接することの少ない仕事に魅力を感じることができなかったのです。そこでIT系に方向転換し、IBMへの就職が決まりました。入社の決め手となったのは、一緒に選考を受けた学生たちがみな優秀だったこと。この人たちと一緒に働きたいと思いましたね。もちろん、先輩社員の方々もみなさん優秀でしたので、この会社なら間違いなく成長できると確信しました。

入社後の1年間は、新人研修とOJT(オンザジョブトレーニング)教育による基礎教育を受けました。その後、技術サポートチームに本配属となり、ミドルウェアのユーザーサポート業務を担当しました。
初めて客先での仕事をしたときのことです。PCのセットアップを任されたのですが、完結させるまでに3日もかかってしまいました。様々なエラーに対処することができず、ログとスクリーンショットを持ち帰り先輩に相談。一つひとつ先輩に教えてもらい、何とか対処することができました。このとき、一つひとつの仕事の重要性を実感しました。お客様に対して「わかりません」の一言が会社の信頼性を損なうことになりかねない。新人だからという言い訳は通用しないということを実感したのです。

入社4年目ぐらいのとき、そろそろ外の世界で力を試してみようかなと考えはじめました。IBMに残るのと転職するのとでは、どちらが得るものが大きいかを比較してみると、まだまだここでやれることがあるという結論となり転職は諦めました。

それから3年後の入社7年目、チームリーダーとしてメンバー30名を率いたとき、一通りの仕事はできたという達成感を感じました。そろそろ安定を捨て、外の世界に飛び出そうと決意しました。どんな環境にいても一流の仕事ができる人間になりたいと思ったのです。

ベンダーからユーザーへ。仕事や業界を変えたから見える事

結婚を間近に控えた2008年3月、大手銀行のIT部門へ転職をしました。ここを選んだ理由は、システムの企画、戦略の部分に携わりたいと思ったからです。ベンダーからユーザーへ視点を変えてみたかったということもあります。

転職してみて、銀行で働くことの難しさを実感しました。外資系のIBMと比較すると意思決定が遅く仕事にスピード感がないこと。さらに上層部に権限が集中しており、現場担当者では意思決定ができないことをまざまざと見せつけられました。このままではITを専門とする自分の市場価値を伸ばすことは難しいと思い、外部のスクールで経営を学ぶことにしました。怖いもの見たさもあって飛び込んだ銀行の世界は、私には合わないと感じました。

小さくてもスピード感があり、手触り感のある仕事ができること。それが次の転職先の条件でした。いくつかのベンチャーを見ていった中で出会ったのが、ゴールドマンサックスから独立したかたが立ち上げた金融系ITベンチャーでした。株価の分析情報の提供を行い、優秀な社員が揃う少数精鋭の会社でした。

入社後は技術営業として、プロジェクトのマネジメント、顧客フォロー、アフターサービスなどを行い、大手クライアントを中心に担当しました。
転職してすぐのころは提案のストーリーづくりについてかなり悩みました。お客様に刺さる提案をするためにはどうすべきかを考え続け、トライ&エラーから最善策を導き出していくことを心がけました。そこそこの数字を残せるようになり、売上貢献の達成感を感じはじめたころから経営方針が微妙に変化しはじめました。会社が成長期から停滞期に入ると売上維持のためにSI事業にシフト。受けたものは何でもやるという方向に変わっていったのです。さらに某通信社に株式が譲渡され、入社当時の会社とは別ものとなってしまったように感じました。そして3度目の転職に踏み切ることにしました。

志のある仕事や人をサポートしていきたい

少数精鋭のベンチャーで、成長期の経営に携われることを条件に転職先を探しました。そこで出会ったのが現在の勤務先です。EC系ソリューション企業向けの、ECサイト構築のためのパッケージソフトの開発を手掛ける会社です。従業員数24名のまさに少数精鋭のベンチャーです。ECのビジネスフォームを理解するため多少の時間は必要でしたが、今は十分なパフォーマンスを発揮できていると思います。

この会社の魅力は何といっても経営陣がしっかりしているところ。時代の流れを読んで、常に先手を打つための建設的な議論ができるところがいいですね。やっと理想の会社に出会えたという気がします。

今後のビジョンについてお話ししましょうか。私は自ら起業することは考えていません。あくまで経営参謀として、志のある経営者をサポートしていきたいですね。これからもITを基本に事業会社の中枢で経営を支える存在であり続けたいと思っています。

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沼田 至 (39)
経歴:

24歳 IBMに入社

30歳 大手銀行系IT部門へ転職

33歳 金融系ITベンチャーへ転職

38歳 EC系ソリューション企業へ少数精鋭のベンチャーで成長期の経営に携われることを条件に転職

 


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