スキルアップ

身をもって体感した後輩育成。優秀な人材こそが優秀な人材を育てる

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大学の観光学部に学び、卒業後大手旅行企画会社に就職した芦川さん。優秀な上司との出会いと後輩教育により、いろんなことを学んだそうです。そんな芦川さんの「人を見る眼」は実にユニーク。これまで彼はどんな人と出会い、何を学んできたのでしょうか。芦川さんにお話しを伺いました。

最初の異動で大きく成長できたと思う~後輩育成の体験~

大学の観光学部を卒業後、大手旅行企画会社に就職。入社後、海外旅行企画部門で航空手配業務を担当しました。入社理由は、大学のゼミでこの会社の親会社会長の講義を受けたことです。入社から3年間航空手配業務を担当しましたが、ここでは仕事に伴う責任というものを学びました。ある時期社内システムがリニューアルされたのですが、じつは私は新しいシステムを上手く使いこなすことができませんでした。ある日、お客様にお渡しする日程表を印字した際、出発便を誤って印字していることに気づかずそのまま流してしまいました。ミスに気付いたのが出発の2日前。先輩に緊急対応してもらい事なきを得ましたが。些細なミスが大きな問題となることを思い知りました。仕事に伴う責任をイヤというほど痛感しました。

入社3年目、人事異動により直属上司が変わりました。新たに赴任した上司は残業をさせない方針の人で、すっかり定時で帰ることが多くなりました。プライベートの時間が増えるということは、逆に言えば仕事時間が減ることであり、このままで自分は成長できるのだろうかという不安を持つようになりました。どうせならプライベートの時間を自己成長のために使おうと思い、経営大学院で学ぶことを決めました。

そして翌年、航空手配から仕入れチームに異動。優秀な女性マネージャーとの2人体制で業務にあたることになりました。異動の翌年、女性マネージャーが異動となり、仕入れ業務担当は私一人となってしまいました。一気に仕事が増え、マネージャーの力量を改めて認識しましたね。私ならできるという期待の表れだと解釈し、部長や先輩などに相談しながら業務をこなしていきました。やるべきこととそうでないことを明確にし、いい意味でできないことはできないと開き直ったのが良かったのかもしれません。この経験は自分にとって大きな自信となりました。エンパワーメントができるかが後輩育成のポイントなのではと感じた体験でした。

幼少期から人を見る目を持っていた

私には4つ上の姉がいるのですが、幼い頃両親によく怒られていたのを覚えています。じつはその時、どうすれば大人に気に入られるのかをわかっていたよう気がします。多分このことが、私の人に対する接し方の原点になっていると思います。私は人を見る時、相手の地位や肩書などでは判断しません。あくまで相手の人間としての魅力を見るようにしています。私のこうしたスタンスは時に生意気に見えてしまうかもしれませんね。

勉強に関しては、大学付属高校を経て大学観光学部に進学しました。観光学部を選んだ理由は、高校時代に大学の教授の講義を聞いたことです。当時、大学は社会学部が人気学部でしたが、講義の中で社会学部と観光学部には共通するところが多いという話をしていただきました。観光学部で学び、将来は観光で日本を元気にしたい。また、教授も後継者や後輩育成に力を入れているだろうと思い観光学部を選びました。

必ず自分を見てくれている人がいる~後輩育成のポイント~

一人で仕事をこなす手応えを感じ初めていた時、企画部門への異動を命じられました。一人ですべてを任されていたところから、いきなり格下げされたような気がしましたね。企画の仕事は社内だと花形とされていますが、それまでの業務に比べ、かなり地味なものでした。パンフレットの校正やエクセル作業など、自分にとって興味の薄い仕事ばかりでしたし、また業務量だけが増えていき、仕事に対するモチベーションはどんどん低下していきました。

結婚を控えプライベートも大変な状況になり、気持ちはすっかり転職へと傾いていきました。この頃は本当に悩んでいましたね。実際、転職活動を行い1社内定も頂いていました。しかし、本当に転職するかどうかの決断はできずにいたのです。まさにその時、新規事業部への異動が決まりました。まるで今の私の気持ちをすべて見透かされているんじゃないかとさえ思いました。一方で、後輩育成という観点では、周りは必ず自分をみてくれながら配置を考えてくれるという安心感が芽生えました。

異動先は宿泊とフライトを組み合わせた、多彩な旅行プランを可能にする新しい企画商品の立ち上げを行う新規事業部。まっさらな状態から作り上げていくところが面白そうだと感じました。ここでは販促やBPRをはじめ幅広い業務を担当。経営会議向けの資料作成から現場まで、まさに上流から下流までのあらゆることに関わることができるのが最大の魅力だと思います。

「適材適所」の理想の組織づくりや後輩育成を目指したい

これまでを振り返ると、私はずっと上司に恵まれ、優れた後輩育成を受けてきたと思います。実務から、社内での振る舞い方、人材マネジメントなどたくさんのことを学ばせてもらいました。今の事業部に異動した際、私の上司となった方は社内随一の切れ者と言われるほど優秀な方でした。正直なところ、一緒に仕事をするまでは少しビビッていました(笑)
部下となってからは改めてその能力の高さに感服し、あらゆることを学ばせてもらいました。

その後、上司が異動となってしまい、しばらくの間モチベーションが下がりました。ある日、上司から飲みに誘われました。開口一番「お前、俺がいなくなってモチベーション下がっているだろ」ずばり核心を突かれてしまいました。驚くと同時に、私のことを考え理解してくれていることが嬉しかったですね。上司とは、現在も定期的に飲んでいますよ。

上流から下流まで、会社の全体像を見渡せるようになったことで、組織の課題もいくつか見えてきました。小さな世界での仕事から全体を見渡せるポジションに移ったことで視野が広がったのだと思います。この会社は優秀な人材が集まる、成長性の高いいい会社であることは間違いありませんが、最高の会社というわけではありません。今後の目標は、もっと適材適所ですべての人が最高のパフォーマンスを発揮できる組織づくりに関わっていきたいと考えています。

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芦川 正隆 (29)
経歴:

22歳 大学卒業後、大手旅行企画会社に就職。海外旅行企画部門で航空手配業務を担当

26歳 航空手配から仕入れチームに異動

27歳 上司が異動となり一人での業務が増加

27.5歳 企画部門へ異動

28歳 新規事業部へ異動

 


充実度

充実度: 52点

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