ベンチャー・中小企業に転職

学生時代のアルバイトがヒントに。自分が楽しいと感じた営業と人材育成の仕事でさらなるキャリアアップを

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人材開発コンサルティング会社で活躍する三野さんに、仕事を楽しむ生き方や、人を育てることの難しさについて伺いました。三野さんは大学時代、テレアポのアルバイトを通じて人材育成の面白さを知り、就職してすぐ新規店舗の立ち上げにも関わったそうですが、そこまでの過程で不満や葛藤もあったそうです。三野さんは今何を思い、どう仕事を楽しむのでしょうか。

学生時代のアルバイト経験が今の仕事に生きていると思う

学生時代を振り返ると、やはりアルバイトをたくさんしたことを思い出します。高校時代、とにかくバイクが好きで特に旧車と言われる古いバイクに憧れていました。SUZUKIのGSX250Eカタナという一部のかたに人気があったバイクがあるのですが、とにかくこいつが欲しくてたまりませんでした。

バイクを買うため、高校時代はひたすらバイトをしました。いろんなバイトをしましたが、中でも総菜屋さんでのアルバイトがいちばん印象に残っています。大手スーパー内の惣菜コーナーで商品を売るのですが、これがまた売れましてね。タイムセールの時間になるとどんどん人が寄ってきてあっという間に売れていく。お客さんのほとんどは常連のかたばかりで顔を覚えてもらっているから声もかけやすくて、高校生ながら一流の売り子だったのではないでしょうか(笑)。

高校卒業後はK大学経営学部に進学しました。大学時代も勉強よりアルバイトのことのほうが印象に残っていますね。大学の時にやったアルバイトは家庭教師のテレアポです。生徒勧誘のため一般家庭に電話をかけていく仕事ですが、はじめてから6ヶ月間はまったくアポが取れませんでした。理由は明白で、仕事にやる気がなかったから。遊ぶことが楽しくて、仕事に熱が入っていなかったのでしょうね。それでも半年を過ぎたあたりからポツポツとアポが取れると、だんだん本気でやるようになりましてね。1年を過ぎるころには、アポ数はエリアでダントツトップになりました。

その後はアポインターの採用なども任されるようになり、実質的に営業所のリーダーとなっていました。当時、営業所には常駐の正社員がいるものの現場のことがわからなかったため自分が仕事の中心になって営業所の運営を行っていたと思います。

しばらくして新たに営業所の責任者として正社員が赴任してきました。そのかたは独自の運営方針を打ち出すも、それまでの私のやり方に馴染んでいたスタッフたちは猛反発。私自身も完全にヤル気を失いました。そうなると当然のように営業所の業績は落ちていきます。

ある日、社員のかたから話しがあると呼ばれ「あらためて会社のために君の力を貸して欲しい」と頭を下げられました。こんなことをされては、いつまでもつまらない意地を張っているわけにはいきません。アポイント業務をもう一度全力でやるようになり、さらにスタッフ一人ひとりのレベルアップを図るべく育成にも力を入れるようになりました。このとき、人材育成やマネジメントの面白さというものを知ったと思います。

新人ながらビジネスの立ち上げを体感できた

大学卒業後は、住宅メンテナンスを行う企業に就職しました。入社理由は新規事業の立ち上げに関わらせてもらえるということだけです。仕事を楽しむには新規事業だと思っていました。こちらに約1年半勤務しましたかね。

入社当時、会社は上場準備を進めていましたが、上場が近づくにつれ新規事業に対する消極論が社内で強くなっていきました。入社後すぐに新規事業立ち上げのプロジェクトに参加させてもらうはずが入社後から任された仕事はシロアリ駆除の営業でした。待っていれば新規事業の仕事ができると思っていましたが、半年経ってもずっと訪問営業の日々でした。

同期の中には「言ってた仕事と話が違うから辞める」というやつも出てきて、このままではまずいなと思いました。そこで同期の仲間と「新規事業の立ち上げができないなら新店舗の立ち上げをしよう」と計画書を作成。今思うとかなり拙いものではありますが、これを基に経営幹部に直談判しました。「6ヶ月だけ、店舗を持たせて下さい。そこで事業として形にし、黒字化への道筋をつけてみせます」。

一か八かの説得でしたが、役員は了承し営業店舗を持たせてくれることになりました。そこからは死に物狂いで仕事をしましたよ。住宅メーカーや販社などの協力を得ながら徹底的な営業活動を行い、半年で利益を出すことに成功。会社に対しての約束を果たすことができました。これはまさにベンチャーでしたね。自分でビジネスを回していくことを体感出来てよかったと思います。

しかし、ビジネスとしてやっていけるという手応えを掴んでしまうと、それ以上の興味が持てなくなりました。「もうこの会社でやることはない」、そう判断し退職することにしました。当然、引きとめが凄くて半ば強引に辞めて海外で暮らしましたよ(笑)。

自分が楽しいと感じたことを仕事にしよう 仕事を楽しむにはどうすれば良いか

退職後しばらくは、海外で趣味のサーフィンに没頭していました。正確には自分がどんな仕事をしたいのかわからず、就職活動をする気になれなかったと言ったほうがいいかもしれません。

1年以上考え続け、ようやくひとつの結論に辿り着きました。それは自分が楽しいと感じたことを仕事にできないかということです。これまでの自分を振り返ると、大学時代のアルバイトで人材育成に携わった時がもっとも仕事の楽しさを実感できたと気付いたのです。その後転職エージェントに登録し、営業系で人材育成に関われる仕事を探しはじめました。そこで紹介されたのが現在の勤務先である人材開発コンサルタント会社です。

入社からこれまでずっと周囲に支えられてきましたね。入社後はOJTにて仕事を覚えていったのですが、戦力となるためには時間が必要でした。業界理解は浅く、人材開発用語も知らず、一から勉強の毎日です。このままでは仕事のできない奴と思われるだろうなと思いましたね。

そんなとき、上司から社内の飲み会やイベントの幹事をやるように命じられました。今思うと、「ああ三野ってよく知らないけど飲み会関係で頑張っている奴ね」という認知を広め、とにかく「頑張っている奴」というブランディングをしてくれたのだと思います。

当社は一生懸命な人をみんなでサポートする風土が根付いています。裏を返せば頑張らない人間には誰も手を差し伸べない。正直、最初は上司にそんな事を言われても全然理解できなかったんですよ。でも、一生懸命やっていると周りが勝手にリスクヘッジし、ちゃんと最後には手を差し伸べてくれて成長できるんです。

今、自分がマネジメントの立場になり一生懸命やっている後輩や部下はやっぱり可愛いし、成果が出たときは最高に嬉しいです。だから、この言葉の意味を痛感していますけどね。人から学ぶことで成長していくということに気づいたときから、自分をさらけ出し見栄をはらずに仕事をしようと誓いました。

仕事を楽しむには一生懸命やって周囲に委ねる

現在はプレイングマネージャーとして、営業活動をしながらメンバーのマネジメントを行っています。マネジメントにおいて、自分と異なるタイプの人材の育成の難しさを実感しているところです。知的好奇心が旺盛なメンバーには、「とにかく経験しろ」ではなく、如何に知性をくすぐる動機づけをするかを考えねばなりません。つまり、メンバーにとって何が一番仕事で楽しいのかを把握し、成長のための適切な負荷をかけていくかが重要です。人材育成において、育成初期段階での成長の確度を高めることがこれからの課題ですね。

この仕事が自分にとって天職かと言えば、必ずしもそうとは思いません。しかし、営業としてクライアントにとってなくてはならない存在でありたいとは思っています。以前、お客様から「三野さんは質問がいい」と評価していただいたことがありました。鋭い質問をしたことで「気付かなかった課題が明確に見えた」と言われ、とても感激したのを覚えています。クライアントに必要とされる存在とはそういうことなのではないでしょうか。

転職後MBA取得のために経営大学院で学んだのですが、そこでひとつ確信できたことがあります。それは人間には向き不向きがあり得意領域だって違うのだから、たとえば「財務は財務のプロに任せるべき」など、経営全ての能力がなければならないという固定観念を外すことができました。かつて万能の経営者というものに憧れた時期もありましたし、自分の進むべき方向に大いに迷ったことがありました。しかし、今は万能ではなくても良いのでいずれは経営者を目指したいと思っています。
一方で、もう少し身近な目標を立てるようにもなりました。プレーヤーとして更に複雑な案件でも成果が出せる営業となり、マネージャーとして後輩や部下の得意領域に合わせた育成をすること。まずはそこに向かって全力を尽くし、クライアントに「三野さんがずっと担当でいて欲しい』と言われ、部下には「三野さんの下で働いて成長の角度が上がった』と言って貰いたいと考えています。

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三野 創太朗 (35)
経歴:

23歳 住宅メンテナンスを行う企業に新規事業をするために就職したが社内の方針変更でシロアリ営業を担当

24歳 新規事業の立ち上げができないなら新店舗の立ち上げをしようと直談判し新店舗を担当

25歳 新店舗を黒字化させ会社への恩は返せたと思い退社し海外でサーフィン生活

26歳 人材開発コンサルタント会社へ転職し今に至る


充実度

充実度: 78点

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