スキルアップ

靴屋のバイトからIT企業のベンチャーへ。業界、企業が変わっても基本は人と人

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

目標を立てて、そこに向かって努力することができ、早くから自立していたという米永さん。仕事を通じて人と人が向き合う大切さを知り、父のアドバイスを受けつつも自分が成長できる環境、つまり様々な経験をすることができる環境を求め靴屋のバイト、靴屋のチェーン店からIT企業のブルーポートに転職したという米永さんにお話しをお聞かせいただきました。

自立が求められた高校時代

今では想像もつかないと言われますが、小学校低学年の時まではどちらかといえば内向的で人見知りをする性格でした。ですが、小学3年生の時に空手を始めて以来は対照的な性格を持つようになりました(笑)。実力のある強い相手との試合で勝つことなどで自分に自信を持てるようになり、友達も以前よりもできるようになったんですよ。

 その後中学校に入ってからはバドミントンをはじめ、小学校低学年の時期とは正反対に学校でも目立つ存在になり、たまに先生を困らせるようなことをするような生徒でしたね。私が進学を志望していた高校は生徒の自立を最重要視し、自由な校風で知られており、中学時代はその高校に進学するという目標をもっていました。

無事目指していた高校に合格したのですが、その高校はカリキュラムもほかの高校とは大きく異なっているユニークな学校でした。普通の高校では生徒が受ける授業は学校側が決めますが、私が通っていた高校では生徒が自分で授業を選択し、大学のようなカリキュラムだったのです。

私は生物や数学といった理系科目に興味があったのでそういった授業をとっていました。校則も基本的にはなく、すべて自己責任というような学校だったためほかの生徒も自立しており自分で目標を立て向かって進んでいけるような人が多かったと思います。

そんな私の高校時代は3つの柱がありました。まず一つは、周りと同じように目標をたてた上でそこに向かっていくことという姿勢。これは授業でも課外活動でも積極的に目標設定しその達成に向かっていったと思います。二つ目は海外に対する興味。高校では国際交流プログラムが充実しており、私自身もカナダにホームステイで行きました。

さらに交換留学でドイツ人の留学生もいたため早くから海外に対して興味を持ち始めました。三つ目は、チアリーディング部の活動です。私がこれまでやっていたのは空手とバドミントンでしたがどちらも個人競技だったのに対し、チアリーディング部は団体競技なので以前よりも協調性が求められるようになりました。

そのように充実した高校生活を過ごしましたが、その後の進学について、何を軸に大学選びをしようかと考えた結果、将来的に選べる仕事の幅を広げておきたいと考え経済学部を選択することに決めたのです。

アルバイトで頭を使って働く楽しさを知る

大学時代、ニュージーランドに1か月、オーストラリアに半年間留学することができましたがその一方でアルバイトに力を注いでいました。最初はドーナツチェーン店とメガネ屋でのバイトを掛け持ちしていたんです。

ドーナツチェーン店においては、店頭でマニュアル通り業務をこなしていましたが、メガネ屋ではお客様と実際に会話をし、どのようなメガネをお求めになられているのかについて把握したうえで自ら提案していかなければならず、商品知識だけではなくコミュニケーション能力や提案力も必要とされていましたので自分で考えて働くという能力を培うことができたと思います。

メガネ屋でのバイトで培った能力はその後の別のバイトで店頭販売を行った際、平均販売数の倍近くを多く販売することに成功する等応用が効くものだったと思います。具体的には接客でお客様を満足させられることができなければ次に接客するまでになぜ満足させられることがでえなかったのかを分析し、次回接客する際に修正できるようにしていました。

メガネ屋でのバイトを辞めたあと靴屋のチェーン店でのバイトを始めました。その靴屋では売り上げノルマが厳しく、靴以外のシャツなどの商品も販売しなければいけませんでした。最初の3か月は苦労が多かったですが、メガネ屋でのバイトの経験を生かして徐々に慣れるようになり、結果的に店舗でトップの成績を残すことができたことは自分でも成果だと思っています。

靴屋のバイト、販売員の経験を通して自分なりのスタンスを築く

学生時代に靴屋でバイトをしていたこともあり卒業後靴屋の販売員として別の靴屋チェーン店に就職しました。以前のバイト先では売り上げ至上主義的で回転を重視する側面があったこともあり流れ作業のような業務だったのに対し就職先の靴屋ではひとりひとりのお客様に合い、満足していただける靴を提供することを経営方針としていましたので私自身一回一回の接客におけるお客様とのコミュニケーションを大切にしました。

以前のバイト先ではお客様の回転重視という傾向に私自身もしっくりこなかったので就職先の理念は私にマッチしていましたが、接客を回転のために急いでやるというくせは最初の1年間はなかなか抜けず(笑)、マインドをチェンジする必要に迫られたのです。

今でも忘れられないのですが、このようなことがありました。一回常連のお客様がお求めになった靴のサイズでそのお客様に合ったサイズがありませんでしたが、やはり以前ついた売り上げ重視のくせがまだ抜けていなかったため中敷きを敷けば特に問題はないと考え、少し大きめのサイズの靴を提供させていただきました。ですが、後日靴擦れが激しいとクレームが来たので通常はしない返品処理をしました。

その時は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。そして同じ失敗を繰り返さないように靴そのものに関する勉強やフィッティングに関する勉強を出勤前にするようになったのです。

さらに自分自身で靴の構造について知るために自分の靴を一から手縫いで作りました。1年後同じ常連のお客様に接客についた際にそのお客様に成長したといわれたことは今でも忘れられません。

その後もう一度店舗移動があり、店舗が変わると客層も変わるので接客スタイルも変えて対応することができました。スタッフとお客様との間のコミュニケーションを重視し、社内も社員は立場にかかわらず仲がよく、雰囲気がとてもよかったのですが、後に転職を考えるようになったのです。

そう考えた背景には主に2つのきっかけがありました。まず一つ目のきっかけ私は同じ失敗を繰り返さないために自分で靴を作ることを始めましたが、靴を作ることの面白さに気づき、お金を貯めイタリアに留学しようと考えるようになりました。しかし、留学のために大金を使い、何年もかけて修行を積み職人になったとしても将来収入は少ないと周りの先輩などに言われたのです。私はお金も生活するうえで大切な要素だと考えていたので、職人になることはやめ、趣味としてやっていこうと考えるようになりました。

もう1つのきっかけは会社の体質でした。私が働いていた会社は社内の雰囲気は良かったもののいわゆるワンマン経営なので社長の裁量が大きく、新しいことをやろうとしても社長がノーと言えばプロジェクトは頓挫してしまうなど、会社としては保守的な会社だったのです。

業績も右肩下がりだったので若い層を客層に取り込もうと考えていても実際に新しいデザインの靴を販売することはありませんでした。私は新しいことに取り組もうとしない会社に疑問を持ち始めました。更に、創業してから80年以上がたっていましたが、メーカーに対しても横柄な面があり、仕上げなどの面で信頼のあるメーカーが離れてしまうことがあり、違うメーカーが仕上げた靴は商品的な魅力を損なっていったのです。

基本は人と人

靴を作ることは趣味にとどめると決めましたが、私は転職をする際にはこれまでやってきた販売とは違うことをやりたいと考え始めていました。父に相談したところ、自分が最も成長でき、自分の市場価値を上げられるところ、今しかできないことをやれるところで働くようにアドバイスされました。

私にとって成長とはひとつのことをやり続けるよりは様々なことをすることだと思っていたので、転職の際には大企業もいくつか受けましたが、大企業で働くと会社のひとつの歯車にしかなれず、できることも限られると考え、規模としては小さくても自分でいろいろなことができるということで現在私が働いているブルーポートを志望したのです。

ブルーポートではe-ラーニングやマニュアルのための教材の作成を簡単にできるiTutorというソフトウェアを販売しています。私は入社してからまだ半年ほどですが、最初の1か月は展覧会で製品を説明するためソフトのデモを繰り返し、商品知識を深めていました。

今まではIT業界がメインの顧客でしたが、今ではメーカーさんなどIT業界と関係のない企業に製品を販売しておりその際の営業にも関わっています。e-ラーニングの導入を検討している企業に製品の操作教育をお願いされることもあるのでその際の講習で説明するインストラクターもやっています。更に、講習の際に使うテキストの作成もやらせていただいています。

今の仕事は入社してすぐに様々な仕事を任されるので本当に毎日が刺激的です。一番驚いたことは入社してわずか2か月で展示会のために出張したことです。そこでミスはありましたが、それを含め本当にいい経験をさせていただいています。

今まではアルバイト含め消費者向けの会社で働き、今は企業向けにサービスを提供する会社で働いています。BtoCとBtoB、違いがあるようにも思えますが、基本は「人と人」という要素は変わらないと思っています。ですが、弊社のBtoBビジネスは、お客様に対して直接販売を行うわけではなく、弊社→販売代理店様→お客様という商流になっています。そのため、代理店様と良い関係を構築し協力してお客様に価値を提供していくことが、関係者が増える分難しさでもありますが、同時にやりがいにも感じています。

転職する前は基本的に個人プレイともいえる仕事でしたが、今は仲間とともに仕事をしているという実感も持てていますし、これからは英会話の勉強もし、世界で通用する人材になりたいと思っています。

米永 恵里沙 (25)
経歴:

21歳 学生時代のアルバイト先とは異なる靴屋チェーン店に就職

22歳 別の店舗に戻り販売員を担当

25歳 株式会社ブルーポートに転職し、法人営業に従事


充実度

充実度: 73点

業務上で成長実感やマンネリを引き起こす要因である6軸18項目を点数化した数値です。
インタビューイー様のキャリアの分岐点で、
その選択がどのような心理的な変化を産んだのかを点数化しております。

メッセージを送る

このインタビュー記事についてご意見、ご感想などありましたら、
ぜひメッセージをお送りください。

メッセージを送る