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なぜ新入社員は定時に帰りたがるのか

新入社員が定時に帰ることに関しての是非については、ビジネス界において課題になっていることの1つです。ここでは、新入社員が定時に帰る理由とそれが正しいのか正しくないのかについて、考えていきます。

 

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会社への所属意識が低い

新入社員が定時に帰宅する理由は、中堅・ベテラン社員と意識の違いから見ることができます。
それは「会社への所属意識」の問題です。

当然のことですが、ついこの間入社したばかりの新入社員には、会社が自分の居場所である、という意識はまだ薄いです。
それよりも学生のころ付き合いがあった友人や家族と過ごす時間の方が、まだまだ生活の中でメインとして位置づけられています。

一方、中堅・ベテラン社員は、たとえ転職の経験がある人であったとしても、何年、年十年も自分の生活を会社の中で過ごしてきた人たちばかりです。
自分の生活のメインは、“会社(仕事)である”という所属の意識を、気づかぬ間に持っています。

つまり、定時に帰る新入社員にとっては、(仕事がなければ)自分が定時に帰宅することが悪い事ではないと考えている一方で、中堅・ベテラン社員の多くは、定時後も会社に残って他の社員と仕事の話をしたり、仕事終わりにご飯に行ったり、という流れが普通だと考えているのです。
こうした両者の価値観の違いが、意見のすれ違いを生んでいることになります。

自分から「何かできることはありますか?」と言えない

新入社員の多くは、学生から卒業したばかりの社会人未経験者です。
主にアルバイト経験しかない彼らは、今まで言われたことだけをこなしていればお金をもらえる世界にいました。
しかし、会社という組織で働く上では、営業・技術・事務など、職種問わず、自分から積極的に人と関わっていかなければなりません。
彼らはそのことをまだ理解できていないことから、「何かできることはありますか?」の一言が出てこないのです。

“出てこない”のは、先輩や上司に声をかけることに抵抗がある、というケースもありますが、ほとんどは、その一言が頭に浮かぶことすらないからです。
これも“自分が会社組織の一員である”という所属の意識が低いことが原因だと言えます。

“残業”というワードに抵抗がある

今時の新入社員は、“残業”というワードに非常に敏感です。
特に最近、ニュースやネットなどでは、「残業を減らしていく政策」「残業のしすぎで過労死」「もらえない残業代」といような、マイナスな話題が喧伝されています。
こうした日本社会の時代の流れもあることから、“残業=悪”という意識が植え付けられている新入社員が多くいることが現状です。

また、実際仕事がないにも関わらず、無駄な連帯感のようなもので、会社に残らざるを得ない社内体質に抵抗を持っている新入社員は、少なからずいます。
残業すること自体に抵抗があるのではなく、他の社員がする、“非生産的な残業”、“惰性で生じる残業”に我慢ができずに、「自分だけは無駄な残業をしたくない」と定時帰宅を選ぶのです。

改善のためのアドバイス

ここまでの理由から考えてみると、新入社員が定時に帰ることに対して、それが“悪である”と簡単に決めつけることは誰にもできないのではないでしょうか。
彼らは彼らなりの意識を持って、それを選んでいるのです。
長く課題となっているこの問題を改善させるには、新入社員と中堅・ベテラン社員、両者の歩み寄りが必要です。

普段の雑談の場や面談などを利用して、定時で帰ることや残業のことについての考え方を共有することが、お互いの気持ちを知り、モヤモヤを失くすことにつながります。
立場の弱い新入社員に、「定時に帰るな、皆残っているんだからお前も残業しろ!」と強硬的に促しても、ますます両者の溝が深まるだけで、そこから会社にプラスになる職場や関係性は生まれません。

また、定時帰宅は間違っていることだ、というスタンスで話すのも良策とは言えません。
「なぜ残業をする必要性があるのか」「皆がなぜ定時帰宅することに疑問を持っているのか」を具体的に示すことが必要なのです。

 

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